第7章 端末周辺技術の要点
IEEE 802.11、Bluetooth のプロファイル、NFC、QRコードを整理

更新日 2026年10月26日 読む時間の目安 約6分
この記事の要点
  • 第7章は、端末のまわりで使う無線LAN・Bluetooth・NFC・バーコード・プリンタやスキャナの章です。規格の名前と、何のための規格かが問われます。
  • IEEE 802.11 と 802.15、A2DP と HID、FeliCa と Mifare、CSMA/CD とトークンパッシング のように、似た名前の組み合わせの違いが出ます。
  • 用語は「何をつなぐ・読み取る・印刷する技術か」で6つに分けると、覚えやすくなります。
この記事の目次
  1. この章で問われること
  2. 6つのまとまりと押さえる用語
  3. 取り違えやすい組み合わせ
  4. この章の勉強の進め方
  5. 第7章の問題を解いてみる
  6. よくある質問

この章で問われること

第7章「端末周辺技術」は、端末のまわりで使う技術を扱います。無線LAN、Bluetooth、NFC といった近距離の無線、バーコードや QRコード、有線LANのしくみ、プリンタやスキャナといった周辺機器です。端末の部品は第6章、インターネットの基本は第5章です。

本番の100問のうち、第7章からは7問前後と予想しています。もちこ道場の模擬試験(100問・100分)は、全13章の範囲の広さに合わせて章ごとの問題数を決めていて、第7章からは7問を出しています。試験全体の約7%にあたります。

もちこ道場の第7章の問題は136問です。本番と同じ5つの形式に分けると、次のようになります。

形式 問題数
穴埋め(1か所) 30問
穴埋め(組み合わせ) 30問
長文(1つの文章に4問) 16問
正しい記述を選ぶ 30問
誤った記述を選ぶ 30問

出てくる用語は、何をつなぐ・読み取る・印刷する技術かで、次の6つのまとまりに分けると整理しやすくなります。

第7章の用語の6つのまとまり 1. 無線LAN IEEE 802.11・WPA 2. IEEE 802 の規格 802.15・802.16 3. Bluetooth ホッピング・プロファイル 4. NFC とコード FeliCa・QRコード 5. 有線LANの形 トポロジ・CSMA/CD 6. 周辺機器 プリンタ・スキャナ
第7章の用語の6つのまとまり(もちこ道場のまとめ)

6つのまとまりと押さえる用語

1. 無線LAN

用語 ひとことで
IEEE 802.11 無線LANの規格。周波数帯や変調方式などの違いで、最大の伝送速度が変わる
IEEE 802.11ax 無線LANの高速化した規格(ブランド名は Wi-Fi 6)
IEEE 802.11ah Sub-1GHz 帯を使う。広い範囲をカバーでき、IoT に向く
WEP・WPA WPA は、WEP の弱点を補った規格。暗号鍵を動的に更新し、改ざんを防ぐ
Wi-Fi Alliance 無線LAN機器の相互接続性を認定する業界団体。Wi-Fi Direct なども定める

無線LANは、免許なしで使える小電力の無線です。傍受される危険があるので、暗号化と認証が大切です。

2. IEEE 802 の規格

用語 ひとことで
IEEE 802.3 イーサネット(有線LAN)の規格
IEEE 802.11 無線LANの規格
IEEE 802.15 個人の身のまわりをつなぐ PAN の規格群
IEEE 802.15.4 低消費電力で、センサやリモコンに使われる
IEEE 802.15.3a 近距離で、高速な通信を実現する
IEEE 802.16 広域の無線通信の規格。WiMAX のもとになった

3. Bluetooth

用語 ひとことで
周波数ホッピング 2.4GHz 帯で、チャネルを頻繁に切り替えて、電波の干渉を防ぐ
AFH v1.2 で追加。無線LANとの干渉を抑えて、共存できるようにする
Low Energy v4.0 で追加された、省電力の通信モード
方向探知 v5.1 で追加。電波の送受信の角度から、相手の方向を調べる
A2DP 品質の高い音楽をストリーミングで送る
HID キーボードやマウスなどの入出力機器をつなぐ
DUN ダイヤルアップ接続でのデータ通信

4. NFC とコード

用語 ひとことで
NFC 13.56MHz 帯を使う、近距離無線通信の国際標準。通信距離を約10cmに限り、傍受を防ぐ
FeliCa・Mifare NFC の規格ブランド。交通系カードや電子マネーなどに使われる
JANコード 商品の識別に使うバーコード。日本では EAN 体系を取り入れている
QRコード 縦と横に情報を持つ2次元コード。大容量で、どの向きからでも読め、誤りを訂正できる
コードリーダ ペン型、ガン型など。読み取る場面に合わせて形を選ぶ

5. 有線LANの形と制御

用語 ひとことで
スター型 集線装置を中心に、各端末を放射状につなぐ
バス型 1本のケーブルに全端末をつなぐ。両端に終端装置を置く
CSMA/CD 送信のときに監視し、衝突を検出する。イーサネットで使う
トークンパッシング 送信する権利のデータを持った端末だけが送る。衝突を避けられる

6. 周辺機器

用語 ひとことで
レーザプリンタ 感光体にレーザ光でパターンを作り、トナーを付けて熱で定着する。速く大量に刷れる
インクジェットプリンタ インクを微小な粒にして吐き出す。サーマル式とピエゾ式がある
感熱プリンタ 熱で色が変わる紙に印字する。POS のレシートなどに使う
フラットベッドスキャナ 平らな台に原稿を置いて読む
シートフィードスキャナ 紙を送りながら読む
スタンプデバイス 導電性の突起のパターンで、画面に入力する。スタンプラリーなどに使う
PictBridge 対応する機器どうしで、直接印刷できるようにする規格

取り違えやすい組み合わせ

選択肢には、同じまとまりの用語が並びます。次の組み合わせは、「何が違うか」を一言で言えるようにしておきます。

組み合わせ 見分け方
IEEE 802.11 と IEEE 802.15 無線LAN(802.11)か、個人の身のまわりをつなぐ PAN(802.15)か
IEEE 802.15 と IEEE 802.16 近距離の PAN(802.15)か、広域で WiMAX のもとになった規格(802.16)か
A2DP と HID 音楽を送る(A2DP)か、キーボードやマウスをつなぐ(HID)か
FeliCa と Mifare どちらも NFC の規格ブランド。名前を見て、NFC の仲間だと分かるようにする
CSMA/CD とトークンパッシング 衝突を検出する(CSMA/CD)か、送信権で衝突を避ける(トークンパッシング)か
スター型とバス型 集線装置が中心(スター)か、1本のケーブルに全部つなぐ(バス)か
フラットベッドとシートフィード 原稿を台に置く(フラットベッド)か、紙を送って読む(シートフィード)か

この章の勉強の進め方

  1. 6つのまとまりの名前を覚え、用語を見たら「何の技術か」を言えるようにします。
  2. 上の表の組み合わせを、何も見ずに一言で説明できるか確かめます。
  3. 問題を解いて、迷った用語をその日のうちに見直します。

勉強の全体の計画は「勉強時間の目安と1か月の計画」にまとめています。

第7章の問題を2問、解いてみる

もちこ道場の第7章の問題です。演習画面と同じ解説(図解・選択肢ごとの解説)を付けています。

問1

Bluetooth対応機器は用途に応じてプロファイルを選択して実装する。キーボードやマウスなどの入出力機器をPC等と無線接続するためのプロファイルは1である。

答えと解説を見る

正解は 2(HID)です。

【概要】

HIDは、キーボードやマウスなどの入出力機器を無線で接続するためのBluetoothのプロファイルで、主にPCで使われる。

【図解】実験的機能

Bluetooth の主なプロファイルと用途 Bluetooth の主なプロファイルと用途

図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。

【各選択肢の解説】

  • 1. A2DPあなたの解答 A2DPは高音質オーディオ伝送用の規格であり、入出力機器の接続用である空欄(1)に合致しない。
  • 2. HID正解あなたの解答 HIDはキーボード等の入出力機器を接続する規格のため空欄(1)の記述に合致する。
  • 3. HFPあなたの解答 HFPは車内等でのハンズフリー通話用規格であり、マウス等を繋ぐ空欄(1)に合致しない。
  • 4. DUNあなたの解答 DUNはダイヤルアップ接続用の規格であり、入力機器の接続を行う空欄(1)に合致しない。

問2

交通系ICカードや流通系電子マネーとして広く普及しているNFCは、通信距離を最大10cm程度に限定しセキュリティを確保している。このNFCが通信に用いる電波の周波数は1である。

答えと解説を見る

正解は 1(13.56MHz帯)です。

【概要】

近距離無線通信規格であるNFCの通信周波数に関する問題である。最大10cm程度の距離で安全に通信を行う。

【図解】実験的機能

NFC の規格・ブランド・日本での使用例 NFC の規格・ブランド・日本での使用例

図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。

【各選択肢の解説】

  • 1. 13.56MHz帯正解あなたの解答 13.56MHz帯はNFC通信に用いられる周波数帯であり空欄(1)の記述に合致する。
  • 2. 920MHz帯あなたの解答 920MHz帯は特定小電力無線等に用いる帯域であり、NFCで採用される空欄(1)に合致しない。
  • 3. 2.4GHz帯あなたの解答 2.4GHz帯はBluetoothや無線LANで用いる帯域であり、NFC通信帯を示す空欄(1)に合致しない。
  • 4. 5GHz帯あなたの解答 5GHz帯は高速無線LAN等で用いる帯域であり、NFC通信帯を示す空欄(1)に合致しない。
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よくある質問

第7章はどの章とつながっていますか?

第5章のイーサネットや CSMA/CA の話は、第7章の無線LANや有線LANの規格につながります。第6章の端末のハードウェアに、第7章の周辺の技術を足すと、端末まわりの全体像がそろいます。

Bluetooth のプロファイルは何ですか?

機能ごとに、通信の手順を決めたものです。たとえば A2DP は品質の高い音楽をストリーミングで送るため、HID はキーボードやマウスなどの入出力機器をつなぐため、DUN はダイヤルアップ接続でのデータ通信のために使います。

無線LANに免許はいりますか?

無線LANの機器は、利用者が無線局の免許を申請せずに使える特定無線設備です。電波はまっすぐ進む性質があるので、アクセスポイントは、遮るものがなく見通しのよい場所に置くことが勧められています。

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出典・注記

出題範囲は、2026年10月26日にMCPC の公式ページで確認しました。用語の説明は、もちこ道場の問題と解説をもとにまとめたものです。

  1. モバイルシステム技術検定2級(MCPC 公式)