公開鍵暗号と共通鍵暗号の違い
別の鍵の対か、同じ鍵か

更新日 2026年10月27日 読む時間の目安 約4分
この記事の要点
  • 公開鍵暗号と共通鍵暗号は、データを暗号化して守るときの鍵の使い方の違う2つの方式です。
  • 公開鍵暗号は対になる別の鍵(公開鍵と秘密鍵)、共通鍵暗号は暗号化と復号に同じ鍵を使います。
  • 公開鍵で暗号化したデータは、対になる秘密鍵でしか復号できません。電子署名はこの公開鍵暗号とハッシュを使います。
この記事の目次
  1. 公開鍵暗号とは
  2. 共通鍵暗号とは
  3. 違いを表で比べる
  4. 試験での問われ方
  5. 覚え方
  6. 第11章の問題を解いてみる
  7. よくある質問

公開鍵暗号とは

公開鍵暗号方式は、暗号化と復号に、対になる別々の鍵(公開鍵と秘密鍵)を使う方式です。代表的なものに RSA があります。

公開鍵で暗号化したデータは、対になる秘密鍵でしか復号できず、公開鍵では復号できません。不特定多数の相手と安全に通信するときの、鍵の管理に向きます。

公開鍵が正しいことは、認証局(CA)が発行する公開鍵証明書で保証されます。電子署名や FIDO 認証にも、公開鍵暗号が使われています。

共通鍵暗号とは

共通鍵暗号方式は、暗号化と復号に、同じ鍵を使う方式です。鍵が1つなので、通信する両者が同じ鍵を持つことが前提になります。

公開鍵暗号と共通鍵暗号の鍵の使い方 共通鍵暗号(同じ鍵) 暗号化:鍵 A 通信 復号:鍵 A 暗号化と復号で同じ鍵を使う 公開鍵暗号(対になる別の鍵) 暗号化:公開鍵 通信 復号:秘密鍵 公開鍵で暗号化したら、秘密鍵でしか復号できない
公開鍵暗号と共通鍵暗号の鍵の使い方(もちこ道場のまとめ)

違いを表で比べる

比べること 公開鍵暗号 共通鍵暗号
使う鍵 対になる別の鍵(公開鍵と秘密鍵) 同じ鍵1つ
暗号化と復号 鍵が別(公開鍵で暗号化したら秘密鍵で復号) 鍵が同じ
向く場面 不特定多数との安全な通信 同じ鍵を持つ相手との通信
関連する用語 RSA・電子署名・CA・FIDO 認証 選択肢では「秘密鍵暗号方式」と書かれることがある

試験での問われ方

モバイルシステム技術検定2級では、第11章「情報セキュリティ」で出ます。もちこ道場の第11章の問題では、次のような問われ方をしています。

  • 用語の穴埋め: 「暗号化と復号で異なる一対の鍵を使う方式」の空欄に、公開鍵暗号方式を選ぶ。選択肢には共通鍵暗号方式・ハッシュ化・秘密鍵暗号方式が並びます。
  • 電子署名との関係: 公開鍵暗号とハッシュ関数を使って、作成者本人と非改ざんを証明する技術を選ぶ。共通鍵暗号やシングルサインオンが並びます。
  • 正しい記述を選ぶ: 公開鍵で暗号化したデータは対になる秘密鍵でしか復号できない、という記述の正誤を見抜く。

覚え方

  • 「公開は一対、共通は同じ」。鍵が一対か、同じ1つかで分けます。
  • 公開鍵で暗号化したら秘密鍵で復号。署名のときは逆で、秘密鍵で署名し、公開鍵で確かめます。
  • 元に戻せないハッシュ化は、暗号化とは別のものです。

第11章のほかの用語は「第11章 情報セキュリティの要点」にまとめています。

第11章の問題を2問、解いてみる

もちこ道場の第11章の問題です。演習画面と同じ解説(図解・選択肢ごとの解説)を付けています。

問1

公開鍵暗号方式を利用し、電子文書から作ったハッシュ値を送信者の秘密鍵によって暗号化することで、文書の作成者や、内容に改ざんがないことを保証する仕組みを1という。

答えと解説を見る

正解は 3(電子署名)です。

【概要】

電子署名は公開鍵暗号とハッシュ関数を用いて電子文書の作成者本人性と非改ざん性を証明し、真正性を担保する技術である。

【図解】実験的機能

電子署名の作成と検証の流れ 電子署名の作成と検証の流れ

図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。

【各選択肢の解説】

  • 1. 共通鍵暗号あなたの解答 共通鍵暗号は送受信者間で同一の暗号鍵を共有して暗号化・復号を行う技術であり、本人証明を行う空欄(1)と異なる。
  • 2. シングルサインオンあなたの解答 シングルサインオンは一度の認証で複数システムを利用可能にする仕組みであり、文書の真正性を検証する空欄(1)と異なる。
  • 3. 電子署名正解あなたの解答 電子署名は文書ハッシュ値を秘密鍵で暗号化し作成者の証明と改ざん防止を実現するため空欄(1)に適合する。
  • 4. 生体認証あなたの解答 生体認証は指紋や顔など身体的特徴を用いて本人確認を行う認証技術であり、電子文書に付与する空欄(1)と異なる。

問2

長さが任意のデータを固定長のデータへと変換し、平文に戻すことができない不可逆変換を行う技術を1と呼ぶ。この技術は電子署名の完全性検証などにも用いられる。

答えと解説を見る

正解は 4(ハッシュ化)です。

【概要】

ハッシュ化は任意長のデータを固定長のハッシュ値へ不可逆変換する技術である。データの改ざん検知や完全性確認に利用される。

【図解】実験的機能

共通鍵暗号・公開鍵暗号・ハイブリッド方式・ハッシュ化の違い 共通鍵暗号・公開鍵暗号・ハイブリッド方式・ハッシュ化の違い

図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。

【各選択肢の解説】

  • 1. ハイブリッド方式あなたの解答 ハイブリッド方式は共通鍵と公開鍵を組み合わせる暗号方式であり、不可逆変換を行う技術を示す空欄(1)に合わない。
  • 2. 共通鍵暗号化あなたの解答 共通鍵暗号化は単一の鍵で暗号化と復号を行う可逆的な処理であり、平文に戻せない不可逆変換の空欄(1)に合わない。
  • 3. デジタル署名あなたの解答 デジタル署名はハッシュ値と公開鍵暗号等を組み合わせて検証する仕組みであり、変換技術自体の空欄(1)に合わない。
  • 4. ハッシュ化正解あなたの解答 ハッシュ化は任意長データを固定長データへ不可逆変換する技術であり空欄(1)の記述に合致する。
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よくある質問

「秘密鍵暗号方式」とは何ですか?

問題では、単一の共通鍵を使う方式として、共通鍵暗号方式の言い換えのように選択肢に出ます。公開鍵暗号方式の「秘密鍵」と混同しないよう、鍵が1つか、一対かで見分けます。

ハッシュ化は暗号化と同じですか?

違います。ハッシュ化は、任意の長さのデータを固定長の値に不可逆に変える処理で、元には戻せません。改ざんの検知に使います。鍵で元に戻せる暗号化とは別のものです。

電子署名では、どの鍵を使いますか?

送信者が自分の秘密鍵でハッシュ値を暗号化して署名を作り、受信者が送信者の公開鍵で復号して確かめます。作成者本人であることと、改ざんされていないことを示せます。

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出典・注記

出題範囲は、2026年10月27日にMCPC の公式ページで確認しました。用語の説明は、もちこ道場の問題と解説をもとにまとめたものです。

  1. モバイルシステム技術検定2級(MCPC 公式)