NAT と NAPT の違い
アドレスだけか、ポート番号も使うか

更新日 2026年10月27日 読む時間の目安 約4分
この記事の要点
  • NAT と NAPT は、どちらもIP アドレスを変換して通信する技術で、グローバルアドレスの消費を節約できます。
  • NAT は IP アドレスだけを変換します。NAPT は、ポート番号も使って、1つのアドレスを複数台の端末で共有します。
  • NAPT の P は Port(ポート)です。ポート番号まで見るかどうかで見分けます。
この記事の目次
  1. NAT とは
  2. NAPT とは
  3. 違いを表で比べる
  4. 試験での問われ方
  5. 覚え方
  6. 第5章の問題を解いてみる
  7. よくある質問

NAT とは

NAT(Network Address Translation)は、プライベート IP アドレスとグローバル IP アドレスを変換して通信する技術です。内側の機器のアドレスを外に見せずに済むので、セキュリティの向上にも役立ちます。変換するのは IP アドレスだけでポート番号は使わないため、内側の1台に外側のアドレスを1つ対応させる形になり、同時に外とつなげる台数は、持っているグローバル IP アドレスの数までです。

NAPT とは

NAPT は、IP アドレスに加えてポート番号も使って変換する技術です。ポート番号まで変換することで、単一のアドレスを複数台の端末で共有できます。IP アドレスの枯渇対策として使われます。

NAT と NAPT の変換の違い NAT(アドレスだけ変換) 内部のアドレス 外部のアドレス → NAPT(ポート番号も使う) 複数台の端末 1つのアドレス → NAPT はポート番号で通信を見分ける
NAT と NAPT の変換の違い(もちこ道場のまとめ)

違いを表で比べる

比べること NAT NAPT
変換するもの IP アドレス IP アドレスとポート番号
アドレスの共有 アドレスそのものを変換する 1つのアドレスを複数台で共有する
目的 グローバルアドレスの消費の節約、セキュリティの向上 IP アドレスの枯渇対策

試験での問われ方

モバイルシステム技術検定2級では、第5章「インターネット基盤技術」で出ます。もちこ道場の第5章の問題では、次のような問われ方をしています。

  • 穴埋め: 「IP アドレスの枯渇対策で、ポート番号による変換を行い、単一のアドレスを複数台で共有する技術」の空欄に NAPT を選ぶ。選択肢には DHCP・ARP・DNS が並びます。
  • まとまりの問題: NAT や NAPT は IP アドレスを変換する技術で、グローバルアドレスの消費の節約やセキュリティの向上に役立つ、という位置づけが出ます。

覚え方

  • NAPT の P は Port。ポート番号を使うのが NAPT、アドレスだけなら NAT です。
  • 「1つのアドレスを複数台で共有」と出たら NAPT。選択肢の DHCP(割り当て)や DNS(名前を引く)とは役割が違います。

第5章のほかの用語は「第5章 インターネット基盤技術の要点」にまとめています。

第5章の問題を2問、解いてみる

もちこ道場の第5章の問題です。演習画面と同じ解説(図解・選択肢ごとの解説)を付けています。

問1

インターネット上でグローバルアドレスの枯渇対策として、1つのグローバルアドレスを複数のコンピュータで共有し、ポート番号を変換することで同時にインターネット接続を可能にする技術は1と呼ばれる。

答えと解説を見る

正解は 4(NAPT)です。

【概要】

IPアドレスの枯渇対策とポート番号による変換技術に関する問題である。単一のアドレスを複数台で共有する。

【図解】実験的機能

NAT と NAPT(IPマスカレード) NAT と NAPT(IPマスカレード)

図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。

【各選択肢の解説】

  • 1. DHCPあなたの解答 DHCPは端末へIPアドレスを自動割り当てするプロトコルで、ポート番号による共有接続技術ではない。
  • 2. ARPあなたの解答 ARPはIPアドレスからMACアドレスを求めるプロトコルで、ポート番号による共有接続技術ではない。
  • 3. DNSあなたの解答 DNSはドメイン名からIPアドレスを求める名前解決の仕組みであり、ポート番号で共有接続する技術ではない。
  • 4. NAPT正解あなたの解答 NAPTはポート番号を変換し1つのアドレスを複数台で共有する技術であり空欄(1)に合致する。

問2

トランスポート層のTCPやUDPで利用されるポート番号のうち、0~1023番は、HTTPやPOP3などの基本的な上位プロトコルへ割り当てられた番号で、「1」と呼ばれる。

答えと解説を見る

正解は 1(ウェルノウンポート)です。

【概要】

ポート番号の0〜1023番はウェルノウンポートと呼ばれ、HTTPなど標準的な上位アプリケーションサービスに割り当てられる。

【図解】実験的機能

TCP と UDP の違い・ACK番号とウインドウ制御・ポート番号 TCP と UDP の違い・ACK番号とウインドウ制御・ポート番号

図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。

【各選択肢の解説】

  • 1. ウェルノウンポート正解あなたの解答 ウェルノウンポートは0~1023番の範囲で標準的な上位プロトコルに割り当てられるため空欄(1)に適合する。
  • 2. プライベートポートあなたの解答 プライベートポートは動的に割り当てられる49152番以降のポート領域であり、0~1023番の領域ではない。
  • 3. ダイナミックポートあなたの解答 ダイナミックポートは通信時に一時的かつ動的に使用される49152番以降の領域であり、0~1023番ではない。
  • 4. 登録済みポートあなたの解答 登録済みポートは特定のアプリケーション用に割り当てられる1024〜49151番の領域であり0~1023番ではない。
問題を解いて確かめる

第5章のほかの問題は、ベーシックプランで解けます。まずは登録なしで、第1章の136問を試せます。

第1章を無料で解く

よくある質問

NAT と DHCP は何が違いますか?

NAT は IP アドレスを変換する技術です。DHCP は、端末に IP アドレスやゲートウェイの情報を自動で割り当てる技術です。どちらもアドレスの運用を支えますが、変換するか、割り当てるかが違います。

ポート番号とは何ですか?

トランスポート層で、通信するプログラムを見分けるための番号です。0 から 65535 番まであります。NAPT は、この番号も使って通信を見分けます。

もちこ道場

章ごとの問題と本番形式の模擬試験で、合格の力を確かめる

公式テキストの全13章から作ったオリジナルの予想問題を、スマホ・PC で解ける Web 演習サービスです(運営者が作っています)。

ベーシックプラン

500円

31日間・買い切り・自動更新なし

  • 全13章 1,716問○
  • 選択肢ごとの解説○
  • 全問の解説に図解○
  • 模擬試験(100問・100分)なし
おすすめ合格フルサポートプラン

1,000円

31日間・買い切り・自動更新なし

  • 全13章 1,716問○
  • 選択肢ごとの解説○
  • 全問の解説に図解○
  • 模擬試験(100問・100分)○

無料体験は登録不要です。

次に読む

出典・注記

出題範囲は、2026年10月27日にMCPC の公式ページで確認しました。用語の説明は、もちこ道場の問題と解説をもとにまとめたものです。

  1. モバイルシステム技術検定2級(MCPC 公式)