NAT と NAPT の違い
アドレスだけか、ポート番号も使うか
- NAT と NAPT は、どちらもIP アドレスを変換して通信する技術で、グローバルアドレスの消費を節約できます。
- NAT は IP アドレスだけを変換します。NAPT は、ポート番号も使って、1つのアドレスを複数台の端末で共有します。
- NAPT の P は Port(ポート)です。ポート番号まで見るかどうかで見分けます。
NAT とは
NAT(Network Address Translation)は、プライベート IP アドレスとグローバル IP アドレスを変換して通信する技術です。内側の機器のアドレスを外に見せずに済むので、セキュリティの向上にも役立ちます。変換するのは IP アドレスだけでポート番号は使わないため、内側の1台に外側のアドレスを1つ対応させる形になり、同時に外とつなげる台数は、持っているグローバル IP アドレスの数までです。
NAPT とは
NAPT は、IP アドレスに加えてポート番号も使って変換する技術です。ポート番号まで変換することで、単一のアドレスを複数台の端末で共有できます。IP アドレスの枯渇対策として使われます。
違いを表で比べる
| 比べること | NAT | NAPT |
|---|---|---|
| 変換するもの | IP アドレス | IP アドレスとポート番号 |
| アドレスの共有 | アドレスそのものを変換する | 1つのアドレスを複数台で共有する |
| 目的 | グローバルアドレスの消費の節約、セキュリティの向上 | IP アドレスの枯渇対策 |
試験での問われ方
モバイルシステム技術検定2級では、第5章「インターネット基盤技術」で出ます。もちこ道場の第5章の問題では、次のような問われ方をしています。
- 穴埋め: 「IP アドレスの枯渇対策で、ポート番号による変換を行い、単一のアドレスを複数台で共有する技術」の空欄に NAPT を選ぶ。選択肢には DHCP・ARP・DNS が並びます。
- まとまりの問題: NAT や NAPT は IP アドレスを変換する技術で、グローバルアドレスの消費の節約やセキュリティの向上に役立つ、という位置づけが出ます。
覚え方
- NAPT の P は Port。ポート番号を使うのが NAPT、アドレスだけなら NAT です。
- 「1つのアドレスを複数台で共有」と出たら NAPT。選択肢の DHCP(割り当て)や DNS(名前を引く)とは役割が違います。
第5章のほかの用語は「第5章 インターネット基盤技術の要点」にまとめています。
第5章の問題を2問、解いてみる
もちこ道場の第5章の問題です。演習画面と同じ解説(図解・選択肢ごとの解説)を付けています。
問1
インターネット上でグローバルアドレスの枯渇対策として、1つのグローバルアドレスを複数のコンピュータで共有し、ポート番号を変換することで同時にインターネット接続を可能にする技術は1と呼ばれる。
答えと解説を見る
正解は 4(NAPT)です。
【概要】
IPアドレスの枯渇対策とポート番号による変換技術に関する問題である。単一のアドレスを複数台で共有する。
【図解】実験的機能
図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。
【各選択肢の解説】
- 1. DHCPあなたの解答 DHCPは端末へIPアドレスを自動割り当てするプロトコルで、ポート番号による共有接続技術ではない。
- 2. ARPあなたの解答 ARPはIPアドレスからMACアドレスを求めるプロトコルで、ポート番号による共有接続技術ではない。
- 3. DNSあなたの解答 DNSはドメイン名からIPアドレスを求める名前解決の仕組みであり、ポート番号で共有接続する技術ではない。
- 4. NAPT正解あなたの解答 NAPTはポート番号を変換し1つのアドレスを複数台で共有する技術であり空欄(1)に合致する。
問2
トランスポート層のTCPやUDPで利用されるポート番号のうち、0~1023番は、HTTPやPOP3などの基本的な上位プロトコルへ割り当てられた番号で、「1」と呼ばれる。
答えと解説を見る
正解は 1(ウェルノウンポート)です。
【概要】
ポート番号の0〜1023番はウェルノウンポートと呼ばれ、HTTPなど標準的な上位アプリケーションサービスに割り当てられる。
【図解】実験的機能
図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。
【各選択肢の解説】
- 1. ウェルノウンポート正解あなたの解答 ウェルノウンポートは0~1023番の範囲で標準的な上位プロトコルに割り当てられるため空欄(1)に適合する。
- 2. プライベートポートあなたの解答 プライベートポートは動的に割り当てられる49152番以降のポート領域であり、0~1023番の領域ではない。
- 3. ダイナミックポートあなたの解答 ダイナミックポートは通信時に一時的かつ動的に使用される49152番以降の領域であり、0~1023番ではない。
- 4. 登録済みポートあなたの解答 登録済みポートは特定のアプリケーション用に割り当てられる1024〜49151番の領域であり0~1023番ではない。
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よくある質問
NAT と DHCP は何が違いますか?
NAT は IP アドレスを変換する技術です。DHCP は、端末に IP アドレスやゲートウェイの情報を自動で割り当てる技術です。どちらもアドレスの運用を支えますが、変換するか、割り当てるかが違います。
ポート番号とは何ですか?
トランスポート層で、通信するプログラムを見分けるための番号です。0 から 65535 番まであります。NAPT は、この番号も使って通信を見分けます。
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出題範囲は、2026年10月27日にMCPC の公式ページで確認しました。用語の説明は、もちこ道場の問題と解説をもとにまとめたものです。