MDM・MAM・MCM の違い
端末か、アプリか、コンテンツか
- MDM・MAM・MCM は、モバイル環境で何を管理するかで分かれる3つの用語です。
- MDM は端末、MAM はアプリ、MCM はコンテンツを管理します。
- 3つを合わせて端末・アプリ・コンテンツを一元管理する仕組みが EMM で、その上位概念として UEM があります。
MDM とは
MDM(Mobile Device Management)は、モバイル端末そのものを管理する仕組みです。端末の設定をまとめて配ったり、紛失したときに離れた場所から端末をロックしたりします。私有端末を業務に使う BYOD の場面でも、端末を適切に管理する手法として挙げられます。
MAM とは
MAM(Mobile Application Management)は、モバイル端末で使う業務用のアプリを管理する仕組みです。端末全体ではなくアプリの単位で管理するので、私用の部分には手を入れずに業務のアプリとデータだけを守れます。MDM と並んで、BYOD での管理手法として出ます。
MCM とは
MCM(Mobile Content Management)は、端末で扱う業務の文書などのコンテンツを管理する仕組みです。どのコンテンツを誰に配り、閲覧や持ち出しをどう制限するかを管理します。
この3つは、EMM の構成要素です。EMM は、端末・アプリ・コンテンツを一元管理する統合環境で、総合的な端末のセキュリティを実現します。
違いを表で比べる
| 比べること | MDM | MAM | MCM |
|---|---|---|---|
| 管理するもの | 端末 | アプリ | コンテンツ |
| 頭文字 | Mobile Device Management | Mobile Application Management | Mobile Content Management |
| 位置づけ | EMM の構成要素 | EMM の構成要素 | EMM の構成要素 |
| できることの例 | 設定の配布、紛失時の遠隔ロック | 業務アプリとそのデータだけを守る | 文書の配布、閲覧や持ち出しの制限 |
試験での問われ方
モバイルシステム技術検定2級では、第11章「情報セキュリティ」で出ます。もちこ道場の第11章の問題では、次のような問われ方をしています。
- 用語の穴埋め: 「端末・アプリ・コンテンツを一元管理する統合環境」の空欄に、EMM を選ぶ。選択肢には SDN・SOC・SIEM が並びます。
- 選択肢にまぎれる: VDI 方式を選ぶ問題の選択肢に MDM 方式が、TPM を選ぶ問題の選択肢に MCM が、SIEM を選ぶ問題の選択肢に MAM が並びます。何を管理する用語かを言えるようにしておきます。
- 構成の理解: EMM が MDM・MAM・MCM で構成され、その上位概念が UEM である、という関係を問う。
- BYOD: 私有端末の業務利用で、端末やアプリの管理に MDM や MAM が使われる、という記述。
覚え方
- 真ん中の文字で覚えます。D は Device(端末)、A は Application(アプリ)、C は Content(コンテンツ)。
- 3つを束ねたものが EMM、その上が UEM と、入れ子の関係で覚えます。
第11章のほかの用語は「第11章 情報セキュリティの要点」にまとめています。
第11章の問題を2問、解いてみる
もちこ道場の第11章の問題です。演習画面と同じ解説(図解・選択肢ごとの解説)を付けています。
問1
業務で利用する多様なモバイル端末を一元的に管理し、セキュリティを保つために導入される仕組みとして、MDMやMAM、MCMを包含する1やUEMが有効である。
答えと解説を見る
正解は 4(EMM)です。
【概要】
モバイル端末やアプリおよびコンテンツを一元管理する統合環境に関する問題である。総合的な端末セキュリティを実現する。
【図解】実験的機能
図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。
【各選択肢の解説】
- 1. SDNあなたの解答 SDNはソフトウェアによりネットワーク構造を制御する技術であり、端末管理を担う空欄(1)に合致しない。
- 2. SOCあなたの解答 SOCは端末や通信ログをリアルタイムで監視するセキュリティ監視組織であり、端末やアプリを統合管理する空欄(1)に合致しない。
- 3. SIEMあなたの解答 SIEMはログ情報を一元収集分析する統合管理システムであり、モバイル端末を管理する空欄(1)に合致しない。
- 4. EMM正解あなたの解答 EMMはMDMやMAM等を包含し端末やコンテンツを統合管理する仕組みのため空欄(1)に合致する。
問2
セキュリティ対策の一環として、端末にデータを保存せず、サーバ側に集約された仮想PC上でOSやアプリケーションを動作させ、画面イメージのみを端末に表示するシンクライアントの方式を1という。
答えと解説を見る
正解は 3(VDI方式)です。
【概要】
VDI方式はサーバ上の仮想端末環境でOSやアプリを実行する技術である。端末にデータを残さず画面転送で安全な利用を可能にする。
【図解】実験的機能
図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。
【各選択肢の解説】
- 1. ネットブート方式あなたの解答 ネットブート方式はOSイメージをネットワーク経由で読み込んで端末側で実行する形態であり空欄(1)に合わない。
- 2. SSL-VPN方式あなたの解答 SSL-VPN方式は暗号化通信路を確立する接続技術であり、仮想PC上で動作させ画面表示する方式の空欄(1)に合わない。
- 3. VDI方式正解あなたの解答 VDI方式はサーバ側の仮想PCでOSやアプリを動作させ画面転送するシンクライアント方式で空欄(1)に合う。
- 4. MDM方式あなたの解答 MDM方式はモバイル端末の設定や利用状況を集中管理する仕組みであり、仮想PCで画面表示する空欄(1)に合わない。
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よくある質問
EMM と MDM は同じですか?
同じではありません。MDM は端末の管理で、EMM の構成要素の1つです。EMM は、MDM・MAM・MCM などを合わせて、端末・アプリ・コンテンツを一元管理する統合環境です。
UEM とは何ですか?
EMM の上位概念として出てきます。問題では、EMM が MDM・MAM・MCM で構成され、その上位に UEM がある、という関係で押さえます。
シンクライアントや VDI とは何が違いますか?
シンクライアントや VDI は、端末にデータを残さず、サーバ上の環境を画面転送で使う方式です。端末を管理する MDM などに対し、データを端末に置かない方法という違いがあります。
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